新しい年の始まりをお祝いするお正月。お正月に欠かせない料理といえば『おせち料理』ですよね。
おせち料理の一品一品には、実は豊作や子孫繁栄など、さまざまな願いが込められていることをご存じでしょうか。
おせち料理に込められた願いを知ると、準備や食卓がより意味深い時間になります。
こちらのページでは、知っているようで知らない、おせち料理にまつわる歴史や意味などをご紹介します。
おせち料理の歴史
『おせち』は奈良時代に中国から伝わった季節の変わり目に祝い事をする「節日（せちにち）」の風習に由来しています。
平安時代の朝廷では、五つの季節の変わり目（五節句）に「節会（せちえ）」を催し、「御節供（おせちく）」と呼ばれるお祝いの料理が振る舞われていました。
江戸時代になると、五節句は祝日と定められ、最も重要な節目であるお正月に食べる料理を『おせち』と呼ぶようになったといわれています。
おせち料理を
食べる意味
古くから、新年は神様をお迎えしてお供え物であるおせち料理でおもてなしをし、神様と同じものを食べることで、福を招き災いを打ち払うと考えられていました。
お正月におせち料理を食べることは、神様への感謝とともに一年間の家内安全や無病息災、家業繁栄、学業成就、子孫繁栄などを願う意味があります。
数の子
数の子はニシンの卵で、ニシンを「二親」とし、卵の数も多いことから子孫繁栄の願いが込められています。
田作り
昔、カタクチイワシを田の肥料としたところ豊作になったことから「田作り」と呼ばれるようになり、五穀豊穣を願って食べられるようになりました。
黒豆
黒く日焼けするほどマメに働き、元気に暮らせるようにとの願いが込められています。
伊達巻
伊達巻は形が巻物（書物）に似ていることから、知恵が増えるようにという願いが込められています。
たたきごぼう
ごぼうは根が地中に深く入っていくので、家の基礎が堅固であることを願う意味が込められています。
紅白なます
なますはお祝いの水引きを形取ったもので、紅白の色には平和への願いが込められています。
栗きんとん
栗きんとんは黄金にたとえられ、商売繁盛や金運をもたらすといわれています。
海老
海老は茹でるとお年寄りのように腰が曲がるため、長寿でいられるようにという願いが込められています。
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